過去の展示

 2019年

小津航『ニガヨモギの星』

会期:2019年8月22日(木)~10月31日(木)

112.3×145.6/oil on canvas/2019


須永有『絵筆で照らす』

会期:2019年6月1日(土)~8月10日(土)

『絵筆で照らす-2』

72.7×60.6/キャンバスに油絵/2019

 


PansonWorks『IT’S A REAL WORLD』

会期:2019年3月19日(火)~5月18日(土) 12:00~18:30

 

PansonWorks「IT’S A REAL WORLD No.7」

41×41cm / Acrylic on Canvas / 2019

 


ナマイザワクリス『ALTER EGO』

会期:2019年1月8日(火)〜3月9日(土)

 

ナマイザワクリスは、ファッション業界のビジネスマンからサンフランシスコの美大生に転身し「カモフラージュ」という表現を展開しながら「世界の見方を変える」ことを目指しています。

デザイナー、クリエイティブ・ディレクター、そして現代アーティスト、様々な顔を持つナマイザワ。アートとビジネスさらにアートとファッションの関係が密になっている今、どちらの領域も渡り歩くナマイザワは、これからのアートシーンを変えるアーティストの一人と言えるでしょう。

今回の展示作品は、一人の人のインスタグラムの歴史を解体し、「もう一人の自分」の存在を暴き出す作品を作った、と語ります。衣服やアクセサリーには彩色し、それをまとう人物像を白で強調しないことで、その人間に宿る本心をカモフラージュし、私達のアイデンティティや「外の自分」と「中の自分」の存在を問いかける作品となっています。以前よりクリスさん自身が「人と違う(外見的な意味で)」ということで、自身のルーツやアイデンティティに興味があったこともあり、そういった中で生まれた作品です。

「もう一人の自分」は一生涯、付き合っていく存在である。彼といかに仲良くしていくか、ということもこの作品のテーマでもあります。

 


 

 

2018年


平川恒太『死の島(続)』

会期:2018年11月6日(火)~12月21日(金) 

平川恒太「死の島 – ヒロシマ」

80×150cm/ Acrylic on Canvas /2018

 

平川恒太の個展をun petit GARAGEで開催するのは、2年ぶり2回目となりました。

平川は、2018年に森美術館で開催された15周年記念展「カタストロフと美術のちから展」にも最年少作家として参加した注目の若手作家です。

平川がこのところ引っ張りだこになっている理由の一つとして、作品の傾向をシリーズ化していることが挙げられます。一つ目に、戦争画や東日本大震災といった大きな社会的傷に対しての現代的アプローチであり批評でもある「黒い絵画」シリーズ。二つ目に、2017年に開催された「かけがわ茶エンナーレ」の折に新作として発表してくれた「森の茶会」シリーズ。非常に牧歌的森の絵画であり、そのコンセプトには日本の伝統的な茶会での一期一会や、刀を預けて躙り口から入る茶会の席での平等感などが含まれています。三つ目に、ロマン派の名画や平川自身が気になる作品に対しての考察のもと制作された「どこから来たか、どこへ行く」のシリーズ。

これに加え、本展覧会では新シリーズ「死の島」を発表することとなりました。

 

本展のタイトル「死の島(続)」。このドキッとするようなタイトルは、アルノルト・ベックリン(1827-1901)によって1880 年から 1886 年の間に繰り返し描かれた作品のタイトルです。アルノルト・ベックリンの「死の島」は文学や音楽、演劇これまで多くの芸術家によって翻案されてきました。その一つとして、福永武彦による小説「死の島」があります。本展は、アルノルト・ベックリンによる「死の島」と、福永武彦による小説「死の島」に由来した展覧会となりました。

 

福永武彦「死の島」と展覧会「死の島(続)」に寄せて ー作家 平川恒太ー

…上下巻からなる本作は、広島で被爆し心と体に深い傷を負った芸術家・萌木素子が描いた『島』という作品に惹かれ出会った出版社に務める相馬鼎と萌木 素子と共に暮らす美しい年上の相見綾子の3人を描いた長編小説です。戦後の広島を舞台に、平和とは何か・生きるとは何か・愛とは何か・などを描く本作品に福島第一原子力発電所事故を重ね、原爆の図を制作した故丸木位里・俊夫妻が生前に語った「平和になった時、原子爆弾は原子力発電所に化けて出ました。エネルギー平和利用の名のもとで、放射能がばらまかれているのです」という言葉を思い出しました。日本人は何度もの放射能による喪の歴史の中で何を学び、どう歩んできたのでしょうか。そしてこれから、どのような世界に向かっていくのでしょ うか。タイトルの“死の島(続)”とは福永武彦が書いた世界の続きであり、これからも考え続けなければならない私たちの未来への祈りが込められています。 

 

平川がこう話すように、本展は福永武彦が書いた世界の続きです。そして、それと同時に、アルノルト・ベックリンが描いた5点の「死の島」の続きでもありました。「20世紀半ばのベルリンでは知らない人はいない」と言われるほど有名だったベックリンの「死の島」は全部で5点。そのうち一点は、第二次世界大戦で焼失し、もう一点はアドルフ・ヒトラーが所有するなど、ある時代の歴史と共に生きてきた作品だと言っても良いでしょう。今回、平川は東日本大震災と福島原発事故や身近に感じられるさまざまな出来事を「死の島」の構造と構成を踏襲しながら、オリジナルのメッセージを盛り込み、4点の「死の島」を完成させました。

ベックリンの「死の島」と、平川の「死の島」を比較してご紹介します。

メトロポリタン美術館所蔵作品は「死の島(福島)」に、ベルリンの旧国立美術館所蔵作品は「死の島(広島)」に、第二次世界大戦で焼失した作品は「死の島(長崎)」に、そしてライプツィヒ美術館所蔵作品は「死の島(第五福竜丸)」へと昇華されました。

「死の島」はけっして不吉な絵画ではありません。むしろメメントモリ的な伝統を踏まえた、今、ある小さな幸せを感じつつ見る絵画であると言えます。日本の原発問題は今も解決することなく、私達の身近に存在しています。平川はこうした目を背けがちな社会問題に絵画を通して向き合い、私たちに語りかけてくれるのです。


森山亜希「ICON」

会期:2018年9月3日(月)~10月31日(水)

Aki MORIYAMA「ICON Ⅴ」
50x50cm / Acrylic,Oil on Canvas / 2018

 

森山亜希の初個展を開催したのは、昨年2017年の夏。大好評だった展覧会から一年、un petit GARAGEでは二回目となる、森山亜希の個展『ICON』を開催しました。

1991年生まれの森山亜希は、東京藝術大学美術学部絵画科を卒業し、現在は同大学院に在籍中です。昨年の森山さんの展覧会を行って気づいたのは、森山さんの作品は現代の空気をダイレクトに表現していて、たくさんの人の心を引き付けてきた、ということです。今回の展覧会『ICON』では、人々がバイアスを通して他者を認識した時の像を、ぼやけたアイコンとして定義しています。丸形の画面は、SNSのアイコンがモチーフです。私たちは人を捉える時、しばしば相手を性別、年齢、人種、学歴、といった部分から「大きい枠組み」「大きい主語」で捉えようとし、相手の本質を見失っています。森山は、その認識の仕方が「相手を解像度が低いアイコン」として見ているようだと考え、新作『ICON』の制作に取り組みました。

本展では、テーマだけではなく、表現においても一年前との変化も見られました。

昨年の作品はすべて油絵で描かれていたのに対し、『ICON』では人物は油絵具、背景はアクリル絵の具、と質感に変化をつけて描かれていました。また、下書きをせずに書き進める、さらに、キャンバスの地を残す、という森山初の挑戦もありました。

常に自らを厳しい状況に置き、学び続け、高い意識を持って活動を続ける森山亜希。次回はどんな作品を発表してくれるのか楽しみにしています。

 

 


朝山まり子「Picturesqueness」

会期:2018年6月4日(月)〜8月10日(金)

朝山まり子「Spring Heart」

2018年

朝山まり子は、2014年「EMON AWARD 4」で優秀賞を受賞し、本格的に写真家としての道を歩みました。朝山が愛する自然と対話することで生まれてくる作品は写真という領域を超え唯一無二の存在感があります。本展覧会「Picturesqueness」では写真というカテゴリーから「抽象」について探ります。「抽象」という極めて写真とは真逆な領域に位置するものを、写真はいかにして越えられるのか。それは「写真」が「絵画」を越えることが困難であるという問いでもあります。絵画を越える写真への挑戦が朝山の作品から感じる展覧会となりました。
 また今回は、ガレージで初となる、「香り」と一緒に展示を楽しんでもらうというコンセプトのもと、香りのブランド『le phare』さんとのコラボレーションが実現しました。ギャラリー内は朝山の作品と、フワッと香る花の香りが同時に混在していました。写真とは平面的であることを前提とし、平面であることがその象徴でもりますが、今回は「写真から絵画への挑戦」だけでなく、朝山は「平面から立体への挑戦」さえも結果的に行っていたと思います。香りと重ねて見ることで、朝山の写真は単に目で見るものではなく、体験する写真へと変わっていったのです。

 

 

 


 

海野貴彦「光源郷」

会期:2018年3月26日(月)〜5月18日(金)

 

 

 

 

 

 

 

海野貴彦「時速91㎞」

F50号(1,167×910mm)/ 木製パネルにキャンバス、アクリル絵の具 / 2018年


H et H「f450-number book」

会期:2018年1月9日(火)〜3月16日(金)

H et Hf450-number book  8 – EIGHT(prototype)-

99 x 223 x 13mm /シナベニヤ、ボローニャ石膏、兎膠、金箔 / 2017年