山口裕美が理事を務める一般社団法人アートパワーズジャパンよりシンポジウム開催のご報告です。
2023年10月25日(水)午後6時から、APJ主催のシンポジウム「NFTアートの未来―中村ケンゴNFT作品《収蔵庫》を巡って」が恵比寿ガーデンプレイスの東京都写真美術館1階ホールで開催されました。
パネリストとして登壇したのは、
ブロックチェーンの代表的な企業であるスタートバーン株式会社代表取締役の施井泰平さん、インディペンデントキュレーターで、今年の春、表参道で NFTアートの展覧会「超複製技術時代の芸術」展をプロデュースされた高橋洋介さん、Spacialの公式ガイドクリエーターの小野晴世さん、そしてアーティストでNFT作品「収蔵庫」の作者である中村ケンゴさんと各分野の第一線で活躍される4名です。
トークの議題は「NFTアートの未来」。
ご自身の経験や事例を交えてのトークは、第一次情報として貴重なお話となりました。
まずはここ数年のNFTをめぐるニュースや、それに対する世間の反応を振り返るとともに、実際に国内外でブロックチェーンやメタバースツールの活用事例のご紹介が進みました。
その後、中村ケンゴさんの「収蔵庫」を事例に、NFTアートの価値は「終わった」のか?や、NFTがアートの世界で果たす「アーカイブとしての役割」へと議論は広がり、興味深くうなずく方もいらっしゃいました。
今回のメインテーマはNFTアートでしたが、その他にもブロックチェーン、メタバース、生成AIの発展など、他の技術にも言及がありました。これらはNFTと関連して、アートにおける価値や媒体に根本的な問いをもたらしています。
そうした中で、作品やそれを取り巻く環境に対して新しい視点から見つめ直し、コンテクストに組み込んでいく試みが、今後アートの未来を作っていくのだと感じました。
まだまだ話が尽きない、というところで時間となってしまったので、第二弾が待たれます。
最後に、お越しいただきました皆さまに深く御礼申し上げます。ありがとうございました。
近藤結子/YY ARTSアシスタント