平井武人「Hannah’s Memory」
山口裕美がプロデュースするYYARTSでは、平井武人による展覧会「Hannah’s Memory」を開催いたします。
本展では、生成系AIを用いて創出された、存在しない「架空の映画のポスター」を展示いたします。そこに描かれるのは、誰も観たことがないのに、どこか懐かしさを覚える未来の断片。
アーティストが幼少期に触れた1970年代SFの世界、小学校の図書館で出会った全集の記憶、そしてキューブリック映画の一場面。さまざまなイメージが交錯し、ポスターという一枚のビジュアルに凝縮されています。
生成系AIがもたらす表現の可能性が、記憶や時間、物語のあり方に静かに問いを投げかけます。どうぞご高覧ください。
平井武人「Hannah’s Memory」展開催によせて
平井武人の個展である。2018年、アートユニットのH et Hとして、前のスペースで個展をしていただいたので、7年振りの登場となる。平井武人らしく、今回は生成系AIによる、過去に存在したかもしれない架空の映画(架空の記憶とも言える)を再現し、さらに架空の映画のポスターを制作する。
SF映画の金字塔である「2001年宇宙の旅」がある。そのアーサー・C・クラークによる小説版には、主人公のボーマン船長が宇宙旅行の果てに到着したホテルのスイートルームに飾ってあったのが、アンドリュー・ワイエスの「クリスティーナの世界」だったというシーンが書かれている。今回の展覧会タイトルは、あの映画のシーンへのオマージュとなっているようだ。私は90年代以降の日本の現代アートの目撃者であるが、平井武人のセンスの良さは、同時代のアーティストの中では抜群だった。今回がその復活の閃光となると思う。ぜひ、東銀座へお出かけください。
山口裕美(アートプロデューサー)
平井武人「Hannah’s Memory」
YY ARTS
2025.5.27(Tue)- 2025.7.12(Sat)11:00~18:00
オープニングレセプション 5.31(Sat)17:00~20:00
休廊:日曜・月曜・祝日
会 期:2025年5月27日(火)‐2025年7月12日(土)(日曜、月曜、祝日休み)
時 間:11:00 - 18:00
住 所:〒104-0061 東京都中央区銀座1-22-13 GINZA CASA 1F
有楽町線 [新富町駅] 2番出口 徒歩3分
日比谷線 [東銀座駅] 3番出口 徒歩5分
山手線・有楽町線 [有楽町駅]D8番出口 徒歩11分
平井武人《Hannah’s Memory》79×39cm/2024
平井武人/ HIRAI Bujin
1990年 東京藝術大学美術研究科修了
兵藤忠明とアートユニットH et H(アッシュ・エ・アッシュ)を結成。
以降、個人とグループワークを並行して行う
【H et H】
The Appearance(村松画廊 東京、1990)
SyZyGy(細見画廊 東京、1990)
DSF(ギャラリーQ 東京、1991)
ENTROPY(東京藝術大学陳列館 東京、1991)
The Homeostasis(レントゲン藝術研究所、1992)
Theme: AIDS (Henie Onstad Kunstinstitut Oslo Norway、1993-1994)
Book M.I.(Entwistle Gallery, London 1994)
Web site: http://heth.tokyo/ (2015)
【平井武人】
<個展>
NAF レントゲンクンストラウムブース(名古屋、1997)
The –E・N・D-(レントゲンクンストラウム、1998)
M・M・M(INAXギャラリー高松、1998)
Closure (AXIS GALLERY 六本木、2001)
f450-Number Book (un petit garage 東銀座、2018)
<グループ展>
Philo-Tech (大田区産業会館、1996)
-ignition-「迷宮」(レントゲンヴェルケ, 東京、2002)
108 -One Hundred Eight-(ISE Gallery New York, 2003)
東京インデペンデント(東京藝術大学陳列館, 2019)
レントゲン藝術研究所の研究 curated by Moeka Suzuki(Roentgenwerke, Tokyo, 2019)
紫幹翠葉(明治神宮、東京、2020)
ACTIVATE KOGEI+ ART展(松屋銀座、東京、2022)
遺伝的美意識(日本橋三越、東京、2023)
Hysterik Nature ”Ki” (金澤水銀窟、石川、2023)
Hysterik Nature ”Sho” (KOGEI art fair KANAZAWA 2023、石川、2023)
Hysterik Nature ”TEN”(玄趣庵、東京、2024)
Hysterik Nature ”ketsu” (日本橋三越、東京、2024)
KOBE ART MARCHÉ 2024(神戸メリケンパークオリエンタルホテル、兵庫、2024)
玄趣24(玄趣庵、東京、2024)
邂逅 ― 巧術其之拾 ―(玄趣庵、東京、2024)
KOGEI Art Fair Kanazawa 2024(KOGEI art fair KANAZAWA 2024、石川、2024)
「雷魚」 exhibition “snakehead” (玄趣庵、東京、2025)
オートモービルカウンシル(幕張メッセ、東京、2025)
【マットペインティング】
イベント映像「Panasonic Hi-Visionダヴィンチの夢」(1993)
イベント映像「最後の恐竜王国」(1993)
映画「河童」(1994)
映画「ノストラダムス戦慄の啓示」(1994)
TV番組「たけしの万物創世」(1994)
CF「VISAカード」(1995)
CF「ハイネケン」(1995)
CF「コンタック600」(1995)
【その他】
資生堂ウィンドウディスプレイ(2000)
資生堂House OF SHISEIDO天井画制作(2004)
三越お中元、お歳暮メインビジュアル制作(2006~2007)
資生堂ipsa 店舗グラフィックイメージ制作(2019~2023)
【ゲーム】
英語の達人(プレイステーション、1995)
シーマン(ドリームキャスト、1998)
【受賞歴】
”シーマン~禁断のペット~”
第14回マルチメディアグランプリ パッケージ部門エンターテイメント賞(1999)
小学館DIMEトレンド商品大賞 ニューアイデア商品部門大賞(1999)
第3回文化庁メディア芸術祭 デジタルアート・インタラクティブ部門優秀賞(2000)
第4回CESA日本ゲーム大賞 ゲーム大賞優秀賞 他1部門受賞(2000)
Sun microsystems(1997)
マピオン(1997)
不思議クラブ(小学校向け、教育サイト)
デュオシステム株式会社(コンサルティング)
株式会社ピコラボ(コンサルティング)
リクルートコンピュータパブリシング株式会社(出版社)
株式会社インデックス(携帯コンテンツ)
株式会社インターチャネル(ゲーム)
株式会社成城石井(スーパーマーケット、2003~2007)
EVE9002(イベントサイト 天野喜孝+ヒシヌマヨシキ)