YY ARTS

土屋公雄「不確かな輪郭」開催のご案内

 平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
東銀座のアートスペース un petit GARAGE より次回の展覧会のご案内です。

この度un petit GARAGEでは、土屋公雄「不確かな輪郭」を開催いたします。

 

「不確かな輪郭」

 「内包」シリーズは、様々な種類の自然石が古ガラス(家屋解体時に出た型板ガラス)によって覆われた作品です。石のもつ時間には我々人間の想像をはるかに超えた時間が内在されており、その色や形においても、石自身が守り続けてきた時間、その石が内包した記憶によってつくられた色であり形なのです。さらに石が古ガラスに覆われることで、そのガラスの膜構造と石の間にわずかな隙間が出現します。この隙間は、光を通しわずかな影をつくることで、内側に実在する石の存在をあいまいなものにします。本来物体に輪郭は存在せず、内包される内側の石のカタチも、古ガラスの介在によっておぼろげなものとなるのです。・・・つまりこの世のすべての輪郭や境界とは、常に光とともに揺れ動いているのです。
 今回の展覧会では、石を覆う古ガラスの展開図を様々な角度からのドローイングとして発表しています。

コロナウィルス感染拡大が深刻な時世ですが、感染対策をしっかりしながら、開催致しますのでご高覧いただけましたら幸いです。

《内包 Ⅰ/ Encapsulation Ⅰ》2021/h17xw38xd36cm/自然石・アンティークガラス

 

土屋公雄「不確かな輪郭」

un petit GARAGE 
2022.10.28(fri)-2022.12.24(sat)12:00~18:30
休廊:日曜・祝日・隔週土曜
(10/29,11/12,11/26,12/10,12/24 の土曜はオープンいたします。)



新型コロナウィルス感染防止対策のため、ご来場のお客様には、マスクの着用や手指の消毒等へのご協力をお願いいたします。

 

土屋公雄「不確かな輪郭」展によせて

 土屋公雄の完成直後の「石造の暦」を見たのは、1991年のイギリス、グライスデールフォレストだった。それから30年のち、2021年明治神宮・宝物殿での「気韻生動-平櫛田中と伝統を未来に継ぐものたち」展に、土屋公雄を誘った。その時の作品が「内包」シリーズで、人間の人生に比較して、長い長い時間を持つ石を、誰かが暮らした家庭の型板ガラスで、労わるように覆った作品だった。土屋公雄の素晴らしい作品と再会し、今回、東銀座で個展をしていただけることになった。来年、3月で一旦、un petit GARAGEはクローズする。その前夜祭的展覧会になるだろう。木や石が見てきた歴史や人間の営みに心を寄せつつ、アート作品が持つパワーを感じていただけると思う。

山口裕美(アートプロデューサー)




土屋公雄(つちや きみお)KIMIO TSUCHIYA

「所在/記憶」をテーマとし、解体された家屋の廃材や灰を素材とした作品を制作。さらに世界各地より招請を受け、その土地や人々の記憶を刻むパブリックアートなどの彫刻作品を制作。国内では東京・丸ビル正面エントランスに設置されたモニュメントや、東京空襲犠牲者追悼の平和モニュメント制作でも知られ、「場」や「地域」の歴史・文化・環境に関わるサイトスペシフィックなアートプロジェクトを展開してきた。近年は日本の伝統的建築と一体化した彫刻作品を制作、その空間の持つ記憶や時間とも共振するインスタレーション作品を発表している。

 

主な展覧会

1986年 「福井アートトゥデイ‘86」福井県立美術館
1987年 「ジュンヌ スキュルツゥール」ポールドゥステルリッツ(フランス)
1989年 「第20回ミデルハイム ビエンナーレ/日本彫刻展」ミデルハイム野外彫刻美術館(ベルギー)
1990年 個展「ETERNITY」ヴァシィビエール現代美術センター(フランス)
    「プライマル スピリット/今日の造形精神」ハラミュージアムアーク、ロサンゼルスカウンティ美術館、シカゴ現代美術館、他巡回
1991年 個展「第3回朝倉文夫賞受賞記念展/北緯58度」上野松坂屋百貨店 (東京)
1992年 個展「所在」青山スパイラルガーデン(東京)
    「都市と現代美術/廃墟としての我が家」世田谷美術館(東京)
1993年 個展「トラベリングギャラリーNo2」スコティッシュ・アーツカウンシル(エジンバラ)
1994年 個展「来歴」斉藤記念川口現代美術館(埼玉)
     個展 「Fragment of Silence」 エドゥアールモンプティ・アートギャラリー(モントリオール)
1995年 「日本の現代美術1985-1995」東京都現代美術館
     個展「Landscape inSilence」スタバンガー文化センター (ノルウェー)
1996年 個展「虚構と記憶」原美術館(東京)
    「第2回アジア パシフィック現代美術トリエンナーレ」クィーンズランド州立美術館(オーストラリア)
    「火の起源と神話/日中韓のニューアート」埼玉県立近代美術館
1997年 「モンドゥマルサン/現代日本の彫刻展 モンドゥマルサン(フランス)
1998年 「超日常/芸術展」上海美術館(中国)
    「どないやねん」パレデボザール(フランス)
     個展「THREE CIRCLES」 シャーマンギャラリー (シドニー)
1999年 「森に生きるかたち」 箱根彫刻の森美術館(神奈川)
     個展「沈黙の風景‘99」ノブギャラリー (岡崎)
     個展「生命と記憶/古代の雨」ギャラリーGAN(東京)
2000年 「YUME NO ATO/日本現代美術展」バーデンバーデン現代美術館(ドイツ)
     「樹霊3人展/戸谷成雄、遠藤利克、土屋公雄」金津創作の森(福井)
     「大地の芸術祭/越後妻有アートトリエンナーレ」03,06年参加(新潟)
     「第3回光州ビエンナーレ」光州市立美術館(韓国)
2001年 「1980-今日/日本の現代美術」クレラーミューラー美術館(オランダ)
2002年 個展「都市の図像学/大洪水の後に」第25回サンパウロ ビエンナーレ(ブラジル)
2003年 個展「記憶の家/覚醒する時間」発電所美術館(富山)
     個展「UNDEVELOPED MEMORY」5thギネスアートハウスギャラリー(アイルランド)
2004年 個展「記憶のエレメント/沈下する時間」国際芸術センター(青森)
    「文化庁買上優秀美術作品披露展」日本芸術院会館(東京)
2005年  個展「未現像の記憶/土屋公雄展」金津創作の森 (福井)
2006年 「空間に生きる/日本のパブリックアート」札幌芸術の森美術館(北海道)
2007年  個展「ガラスのバラ」 ギャラリエ アンドウ (東京)
2008年  個展「土屋公雄展/月の記憶」 ギャラリーなうふ(岐阜)
2009年 「水と土の芸術祭」新津美術館(新潟)
2012年  個展「夢のあとに/交差する時間」福井県立美術館
       「優游涵泳/夜の茶会」掛川市二の丸美術館茶室 (静岡)V2014年 「THE MIRROR」銀座4丁目THE MIRROR館(東京)
2015年 「戦後美術クローズアップ展」東京都現代美術館
2016年 「愛知芸大創立50周年記念展/フォルテ」愛知県立芸術大学
2019年 「丘の上のキャンパスから」愛知県立芸術大学サテライトギャラリーSA・KURA(名古屋
2020年 「月と家/土屋公雄×森北伸」退任記念展 豊田市美術館ギャラリー
      個展「ときめきの庭/記憶の部屋」退任記念展 古川美術館分館為三郎記念館(名古屋)
2021年 「気韻生動/平櫛田中と伝統を未来へ継ぐものたち」神宮の杜芸術祝祭 明治神宮宝物殿(東京)
2022年11月2日~11月7日「ACTIVATE KOGEI+ART」(松屋銀座8F)にも参加しています。

 

受賞歴

1990年朝倉文夫賞、91年現代日本彫刻展大賞、92年神戸須磨離宮公園現代彫刻展優秀賞、93年五島記念文化賞、99年英国オナラリー賞、青森野外彫刻展優秀賞、01年奈良県景観調和デザイン賞、03年本郷新賞、04年作品「記憶の領域」が文化庁買上げとなり、12年福井新聞文化賞を受賞。

主なアートプロジェクト
1987年 「FLOW」環境アートプロジェクト錦帯橋 アートワーク制作(山口)

1989年 「MONOLOGUUE」ミデルハイム アートプロジェクト(ベルギー)

1991年 「石造の暦」グライズデール アートワーク制作(イギリス)

1992年 「記憶の場所」ラナーナ アートワーク制作(イスラエル)

1995年 「北海にて」ホゥ ガムルプレスガーデン アートプロジェクト(ノルウェー)

     「生命の水」クラカマーケン アートワーク制作(デンマーク)

2000年 「MEMORY IS CREATION WITHOUT END」シドニーオリンピック企画によるパブリックアート制作(オーストラリア)「揺れ動く境界」ヘルシンキ テーレ湾 アートワーク制作(フィンランド)

2001年 「記憶の場所」東京空襲犠牲者追悼 平和モニュメント制作(東京)

2002年 「隆起する記憶」福井新聞社 パブリックアート制作(福井)

2003年 「Mの記憶」丸の内ビル パブリックアート制作(東京)

     「創作の庭」大地の芸術祭 松代に公園設計(新潟)

     「時の知層」和泉シティープラザ パブリックアート制作(大阪)

2005年 「隠されたピラミッド」金津創作の森 アートワーク制作(福井)

2009年 「海抜ゼロ」土屋公雄APT/上堰潟 パブリックアート制作(新潟)

2010年 「中心から広がる世界」土屋公雄APT/立川市新庁舎パブリックアート制作(東京)
    「MEGI HOUSE」瀬戸内国際芸術祭/愛知芸大アートプロジェクト(香川)
    「記憶のシルエット」土屋公雄APT/勝どきパブリックアート制作(東京)

2013年 「光の馬」土屋公雄APT/米野木駅前広場 パブリックアート制作(愛知)

2014年 「森のあがりはな」土屋公雄APT/上勝町森林アートプロジェクト(徳島)

2016年 「フォルテ」愛知県立芸術大学創立50周年記念/環境アートプロジェクト

2017年 「家/House」日進米野木荒池公園/竣工記念パブリックアート制作(愛知)

 

パブリック コレクション

世田谷美術館(東京)、モントリオール現代美術館(カナダ)、グライズデール野外美術館(イギリス)、東京都現代美術館、クィーンズランド州立美術館(オーストラリア)、ミデルハイム野外美術館(ベルギー)、東京オペラシティー、札幌彫刻美術館、広島現代美術館、原美術館(東京)、北海道立旭川美術館、国際芸術センター(青森)、宇部市常盤彫刻公園(山口)、シドニー市ボタニックガーデン(オーストラリア)、東京都台東区芸術歴史協会、和泉市総合センター(大阪)、青森県立保健大学、プリンストン大学(米国)、ハワイ州立文化芸術財団、朝倉彫塑館(東京)、クラカマーケン ネイチャーアートパーク(デンマーク)、東京女学館(東京)、金津創作の森(福井)、町田市金森第6公園(東京)、福井新聞本社、松代町(新潟)、さいたま新都心合同庁舎(埼玉)、都立横網公園(東京)、勝どきビュータワー(東京)、丸の内ビル(東京)、立川市新庁舎(東京)、ミューザ川崎(神奈川)、上勝町(徳島)、福井県立美術館、古川美術館(愛知)、愛知県立芸術大学、武蔵野美術大学、文化庁、その他

 

著書

『所在/土屋公雄彫刻作品集』(アトリエ出版社、1992年)

『記憶/土屋公雄彫刻作品集』(美術出版社、2001年)

『月を追いかけて──記憶と永遠をめぐる旅』(ティルナノーグ出版、2015年)



  • un petit GARAGE

〒104-0061

東京都中央区銀座7-17-1 銀座武蔵野ビル1F

Tel:03-3541-0038   

Mail:info@yyarts.co.jp 

 

最寄り駅:

築地市場駅から徒歩3分
東銀座駅から徒歩4分
銀座駅から徒歩8分
新橋駅から徒歩8分

YYARTS HP: http://yyarts.co.jp/wordpress/

MOYAN「PLAY BOOTY」開催のご案内

アートパワーズジャパンより、MOYANさんの個展開催のお知らせです。


平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
一般社団法人アートパワーズジャパンより展覧会のご案内です。

この度アートパワーズジャパンでは、MOYANの個展「PLAY BOOTY」を開催いたします。
PLAY BOOTYとは「仲間と策謀して悪い事をする」という意味を持ちます。「今回の作品でモチ
ーフとなるセカンドハンドの人形たちから、人形と人々とのこれまでの共犯関係について、人形
が単なる玩具ではなく特定のイメージを無意識的に個人に押し付ける社会装置であることを紐解
き、また人形を通じた個人と社会との新たな関係性の構築(新たな共犯イメージを結ぶこと)につ
いて問うものにしたい。」とMOYANは語っています。


「”Hi”」 2022 / Acrylic, oil on canvas / 91,0×72,7cm

MOYAN「PLAY BOOTY」
会期:2022年6月1日(水)~6月23日(木)
平日11:00-19:00 土日10:00-19:00
会場:葛西臨海公園駅 高架下 パークアウトドア施設、Ff(エフエフ)

アクセス:
東京都江戸川区臨海町6丁目3番4号 Ff(エフエフ)2F
電車:JR京葉線「葛西臨海公園」下車 徒歩1分
東京メトロ東西線「西葛西」(T16)・「葛西」(T17)から都バス
葛西臨海公園行き 約20分
水上バス:「お台場海浜公園」から東京水辺ライン 約50分
車:首都高速湾岸線 葛西IC 下車すぐ
HP: https://ffffff.sc/

新型コロナウィルス感染防止対策のため、ご来場のお客様には、マスクの着用や手指の消毒等へのご協力を
お願いいたします。

Arist Statement: 共犯者としての人形
PLAY BOOTYとは「仲間と策謀して悪い事をする」という意味を持つ。
人と人形は共犯関係にある。人形で遊ぶ子供は、人形を通して自身をその人形が持つキャラクターイメージ
と同一化をする。そのような「ごっこ遊び」に見られるように、人形を通じて、人形そのものだけでなくそ
の背景にあるイメージに没頭していく。つまり、親から与えられたり子供同士で遊んだりするといった人形
を共有する行為は、同時にその人形に植え付けられたイメージの共有が図られる。
したがって人形とは、単なる幼児向け玩具という可愛らしいものではなく、ある特定の社会通年を反映さ
せた表象物であると考える。
今回の作品でモチーフとなるセカンドハンドの人形たちから、人形と人々とのこれまでの共犯関係につい
て、人形が単なる玩具ではなく特定のイメージを無意識的に個人に押し付ける社会装置であることを紐解
き、また人形を通じた個人と社会との新たな関係性の構築(新たな共犯イメージを結ぶこと)について問うも
のにしたい。

◉さらに、今回の展示と連携してRakuten NFTのマーケットプレイスよりNFTアートを販売予定
です。NFTの購入者には展覧会会場でオリジナル限定ステッカーをプレゼントいたします。
Rakuten NFT 公式HP:https://nft.rakuten.co.jp/

MOYAN
1991 埼玉県生まれ
2018 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 卒業
2020 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程油画技法・材料研究分野 修了

個展
2017 「DOLLs」un petit GARAGE、東京
2018 「ICON」un petit GARAGE、東京
2020 「image」MEDEL GALLERY SHU、東京
2020 「ドル・プレイ」un petit GARAGE、東京
2022 「FIGUREHEAD」un petit GARAGE、東京

グループ展
2015 「GEIDAI スカウティング@藝大ギャラリー」丸ビル、東京
2016 「第3回CAF賞作品展2016」 3331 Arts Chiyoda、東京
「“Group Show~ Sommes-nous heureux?”」Bambinart Gallery、東京
「シェル美術賞展 2016」国立新美術館、東京
2017「ゲンロンカオス*ラウンジ新芸術校第2期生標準コース成果展『ハプニング(直接行動)を待ち
ながら』」ゲンロンカフェ、東京
「ヤングアート台北2017」シェラトングランデ台北ホテル、台北
「art expo NY」Pier 94、NY
「森山亜希新作展示」ラムフロム HINKA RINKA 銀座店、東京
2018 「ブレイク前夜~次世代の芸術家達~ PartⅡ」Bunkamura Gallery、東京
「KUMA EXHIBITION 2018」スパイラルガーデン、東京
2019 「Unspoken Toys」MASATAKA CONTEMPORARY、東京
2020 神宮の杜芸術祝祭「紫幹翠葉 百年の杜のアート」明治神宮ミュージアム、東京
2021 「DOLLMAGE」 TIERS GALLERY、東京
ブレイク前夜展「美術手帖」総編集長・岩渕貞哉セレクション、銀座 蔦屋書店、東京
受賞歴
2015 「第10回藝大アートプラザ大賞展 」入選
「GEIDAI スカウティング@藝大ギャラリー」藝大アーツイン丸の内 (GAM)賞
2016 「シェル美術賞2016」入選
「第3回 CAF賞」山口裕美賞
助成
2015 「東京藝術大学久米桂一郎奨学基金」 認定
2017 「公益財団法人クマ財団第1期クリエイター奨学金」 認定
2018 「東京藝術大学平山郁夫奨学金」 認定
メディア
2017 BSフジ「ブレイク前夜~次世代の芸術家たち~」
2018 HERS「服よりアート?」7月号掲載
月刊アートコレクターズ「写実ブームの最前線、豊かなバラエティ」12月号掲載
2020 SNIP STYLE 「頑張れ日本!」6月号掲載
2021 武蔵美通信12月号 アートのチカラ

一般社団法人アートパワーズジャパン
Tel:03-5774-6511
E-mail: contact@artpj.jp
HP: https://www.artpowersjapan.org